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相談事例集
 

相談事例129: 震災に便乗した悪質商法


・温泉付き有料老人ホームの利用権購入の案内資料が届いた。その後「震災被災者を入居させたいので利用権を持っている人を探している。高値で買い取りたい」という電話が頻繁にかかってくる。(七十代、女性)
・「震災復興のためゴミ処理施設を建設するので出資しないか」と勧誘され出資したが、約束の期間が過ぎても返金されない。(六十代、男性)
・広告会社から「あなたの短歌を新聞に掲載しないか。掲載料の一部は震災義援金にあてる」という電話勧誘が度々ある。しつこくて困っている。(七十代、男性)


事例は東日本大震災が発生した後に当センターに寄せられた県内の相談の一例です。今回の熊本地震は本県でも強い揺れがあり不安を感じた方も多いと思いますが、大規模な震災後には災害に便乗した悪質商法などが発生しますので十分に注意しましょう。
事例以外にも、被災者の役に立ちたいという親切心に付け込んだ義援金詐欺が発生します。今回もすでに県内の消費生活センターには「ボランティアを名乗る女性から募金を求める不審な電話があった」「寄付金を求める不審な訪問があった」という相談が寄せられています。不審な電話はすぐに切り、来訪の申し出があっても断ってください。お金を要求されても決して支払わないようにしましょう。義援金等は募っている団体の活動状況や使途をよく確認し、納得した上で寄付してください。義援金等を口座に振り込む場合は、振込先の名義をよく確認しましょう。
また、屋根や壁など住宅周りの補修・補強などを検討される方は工事契約のトラブルにも注意しましょう。「無料で住宅を診断します」と言って業者が訪ねてきて、屋根や床下などに入った後に「傷みがひどいので早く何とかしないと大変」などと嘘を言って高額な工事契約を結ばせる「点検商法」という悪質な手口もあります。工事契約については複数の業者から見積もりを取り、周囲に相談するなど十分に検討してください。「点検商法」など訪問販売で契約した場合は契約書面を受け取ってから8日以内であればクーリングオフ(無条件契約解除)ができます。
その他にも、災害後の不安に付け込み自治体の職員や契約業者と偽って消費者に近づく「かたり商法」、震災のアンケート調査と偽って個人情報を聞き出す電話など様々な手口があります。おかしいと思ったら早急に短縮電話番号「188」(トラブルは「イ・ヤ・ヤ」)に連絡してください。最寄りの消費生活センターや町役場の相談窓口に繋がります。

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