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相談事例集
 

相談事例130: 健康食品


妻は目にいいという機能性表示食品の健康食品を1年間飲み続けた。しかし、全く効果がなく目のかすみはひどくなる一方だった。病院に行くと白内障と診断され、手術を勧められた。効果のない健康食品でも機能性表示食品と表示されていれば消費者は効果が高いと誤解するのではないか。(七十代、男性)


 健康食品は大きく、特定の機能性の表示ができる保健機能食品と機能性の表示ができない一般食品に分けられます。健康食品の機能性というのは、「おなかの調子を整える」「脂肪の吸収をおだやかする」といった体調調節など生理作用に関するものです。
 機能性の表示ができる保健機能食品には、「特定保健用食品(通称トクホ)」、「栄養機能食品」、「機能性表示食品」の3種類があります。「栄養補助食品」「健康補助食品」「栄養調整食品」といった表示で販売されているものは、機能性の表示ができない一般食品です。健康食品を利用する場合は、まずこのような表示の意味を理解しておく必要があります。
 「機能性表示食品」は、販売前に安全性及び機能性の根拠に関する情報などが国に届けられており、その内容は消費者庁のウェブサイトでも公開されています。ただし、表示された効果や安全性については、個別に国が審査・許可しているトクホとは異なり、事業者の責任で食品の機能性を表示することが認められたものです。
 ご相談にある健康食品に表示された機能性の内容と診断された白内障との因果関係についてはわかりませんが、多くの人に効果があると言われる商品でも、必ず効果があるということではなく、誰がどのような目的で、どれだけの量をどれだけの期間摂るかによって有効性は変わります。
 テレビ、雑誌、インターネットなどで毎日目にする健康食品。何かとイメージが先行しがちですが、医薬品とは違いあくまで食品です。健康の維持に一定の働きはありますが、病気や体の不調を治療するものではありません。質の悪い商品や誤った使用方法で体調を崩したり、薬との飲みあわせで重篤な被害が発生する例もあります。パッケージに記載された用法・用量、注意事項をよく読んで、自分に合うものかどうかを確かめながら利用するようにしてください。 
 また、慢性疾患のある方は利用する前に必ずお医者さんに相談しましょう。そしてもし、健康食品を利用して体調に異常を感じた場合には、すぐに使用を中止し、医療機関を受診しましょう。

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