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相談事例集 |
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■相談事例93: 「クレジットカード現金化」を巡るトラブル
消費者金融等7社に200万円を超える借金があり返済に行き詰まっていたところ、「あなたのカードのショッピング枠を即現金化する」という大きな看板を見てその業者に連絡した。「ショッピング枠で、ある会社からゴルフ用品を買うと商品が届くので、その金額の範囲でお金を渡すことになる」「カード会社からの確認の連絡には、ゴルフ用品を買ったというように」との指示があり応じてしまった。宅配便でゴルフボール数個が送られてきたが20万円の契約になっており、その業者から15万円を受け取ることができ、とりあえず急場はしのぐことができた。しかし、翌月カード会社から20万円の請求があった。結局のところ借金が増えただけで返済ができずに困っている。
(40代、男性) |
クレジットカードの現金化についての問題点を指摘し、今回の原因となった多重債務問題を解消するための助言を行いました。その後、相談者は弁護士に相談し債務整理することになりました。 |
「クレジットカード現金化」を巡るトラブルについては、本年6月18日からの改正貸金業法の完全施行以降、全国的に増加傾向にあります。 「クレジットカード現金化」はクレジットカード契約に違反しており、クレジット業界で禁止している行為です。これを利用すると、消費者は退会処分等になることもあり、退会処分になった場合は利用した金額を一括して支払わなければならなくなるおそれもあります。また、「クレジットカード現金化」が不正な利用方法であることを知りながら利用した場合、消費者自身も詐欺罪などに抵触する可能性があります。 「クレジットカード現金化」を利用すると、一時的に現金を手に入れることができても、その金額よりも高額なクレジットカードの支払に追われ、債務が更に膨らんでいくことになります。 借金の支払いや、借金の整理をしようとしてクレジットショッピング枠を現金化しようというケースも多いようですが、多重債務問題(借金問題)は法的には必ず解決できます。借金を重ねて借金を膨らませる、クレジットカード現金化で一時しのぎをするのではなく、弁護士会、司法書士会など信用できる機関に相談することが大切です。 |
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