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相談事例集
 

相談事例95: 特約変更で手術給付金が出ない?


 10年前に契約した生存給付金付定期保険(特約の入院給付金は5日目から給付)を総合医療特約(入院1泊2日から給付)に1年半前に特約変更したが、最近、視力回復のために行ったレーシック(レーザー屈折矯正手術)の保険金が給付されなかった。特約変更前の保険については、3年前に保険会社のコールセンターでレーシックが給付対象であることを確認していたが、特約変更の契約時には何の説明もなく納得できない。
(長崎市 30代 女性)


 その後、当該保険会社から経過と保険金が給付されないとの回答書が届きました。「特約変更のしおり−約款」を確認すると、特約変更により保障内容が変わる部分があるとして、一例として、レーザー屈折矯正手術(レーシック)は支払い対象にならないと明記されていました。弁護士は、約款は有効であるが、説明義務違反があったことについて契約時の詳しいいきさつを書面で通知するようにとの助言がありました。契約時に「特約変更のしおり−約款」は手渡されていないことや、レーシックが対象外であるととの説明があれば特約変更の契約はしていなかったなどの経過とともに、保険業法による重要事項の説明義務を果たしていないこと、消費者契約法の事実誤認による契約の取り消し、元の契約に戻し手術給付金5万円を支払うようにとの通知書送付を援助しました。
※結果として当該保険会社は、契約時に約款の交付がされていないことなどを認め、元の契約に戻し手術給付金を支払うと回答がありました。


 保険内容の変更手続きには、「*転換」以外に保険金額を増額、減額、特約の中途付加などいろいろあります。メリットばかりが強調されがちですが、デメリット部分を確認することが大切です。契約変更提案書、見積書を見て不明な点は説明を求め、「契約のしおり」や「約款」をよく見てからサイン、捺印しましょう。(クーリングオフはありません。)
 本事例以外にも、「保険料が思った以上に高くなった」「これまで契約していた保険の保障が減ったり、無くなった」などの相談があります。中には特約が消滅する場合もありますので慎重に行いましょう。
*転換とは、現在、契約している生命保険の積立部分や積立配当金などを下取り価格として利用し、新しい契約の一部に充てる方法です。保険料が高くなったり、予定利率が下がったりすることがあります。(クーリングオフが可能です。)

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