|
商品テスト情報 |
|
|
化粧水
化粧品は肌に直接触れ、長期間使用されることから安全性の高いことが求められています。しかし、化粧品は皮膚にとっては異物であり、化粧品によるアレルギーやかぶれなどの皮膚障害は毎年多く報告されています。
平成13年4月より表示方法が改正され、化粧品は全成分表示が義務づけられるようになりました。消費者も表示をよく確認し自己責任において商品選択することを求められています。そこで化粧品について表示が適正か、アレルギーのおそれのある成分(防腐剤)が法的基準を満たしているかなど化粧水15銘柄をテストしました。(平成13年10月購入)
■全成分表示制度がスタート
化粧品は、平成13年4月から配合されている成分をすべて表示するように義務づけられており、配合量の多い順に記載するようになっています(ただし、配合量1%以下は順不同)。すべての銘柄で全成分表示されていましたが、1銘柄で主成分であるはずの水が最後に表示されており、配合量順になっていませんでした。防腐剤の成分表示はパラベン(パラオキシ安息香酸エステル)が11銘柄、フェノキシエタノールが5銘柄、ヒノキチオールが1銘柄にありました。
★パラベン、フェノキシエタノール、ヒノキチオールは、薬事法・化粧品基準に防腐剤として掲げられています。
■「無防腐剤」の強調表示に注意
「無防腐剤」とうたっていても、フェノキシエタノールやヒノキチオールが成分表示されている銘柄がありました。
「防腐剤(パラベン)無添加」とうたっていても、他の防腐剤であるフェノキシエタノールが成分表示されている銘柄がありました。
化粧品の防腐剤には、よくパラベンが使用されています。しかし、パラベンを使用していない商品は、他の防腐剤を使用していても「無防腐剤」や「防腐剤無添加」などとうたっている場合があるので注意が必要です。
■他のうたい文句
「無香料」または「無色素」とうたっていたものが8銘柄にあり、他の7銘柄のうち2銘柄に着色料が成分表示されていました。
「無鉱物油」または「鉱物油無添加」とうたっているものが4銘柄にありましたが、他の11銘柄でも鉱物油は成分表示されていませんでした。この強調表示はあまり意識すべき表示ではないようです。
「ノンアルコール」または「アルコール無添加」とうたっているものが6銘柄にあり、他の9銘柄のうち6銘柄にエタノール、3銘柄に変性アルコールが成分表示されていました。アルコールは清涼感やさっぱり感を出すために使われることが多く、健康な肌には問題ありませんが、アルコールに過敏な方は皮膚障害の原因になるおそれがあるので避けた方がよいでしょう。
■化粧水は弱酸性
健康な肌は弱酸性の pH4.5〜6.5に保たれています。弱酸性の表示が5銘柄にあり、これらのpHを測定すると、pH3.70〜6.41でした。一方、弱酸性の表示がなかった他の10銘柄はpH4.55〜6.49で、表示の有無にかかわらず、すべての銘柄でほぼ弱酸性でした。
■防腐剤は使用基準を満たしていた
パラベンは表示のあった11銘柄で検出され、0.056〜0.237%が含まれていました。パラベンは0.1〜0.2%程度で防腐剤としての効果が十分であるといわれており、ほぼ適量が使用されていたと思われます。
フェノキシエタノールは表示のあった5銘柄で検出され、表示のなかった1銘柄からも検出されました。
■消費者へのアドバイス
☆ |
強調表示だけではなく、成分表示までよく見て、自分にあった化粧品を購入するようにしましょう。 |
☆ |
肌にあわないときや、傷・湿しん等異常のあるときは、使用をやめましょう。 |
|
|