|
商品テスト情報 |
|
|
果汁・野菜100%ジュース
近年、栄養バランスの偏りや生活習慣病が問題となり、健康意識は高まっています。現代人に不足がちな栄養素を多く含む野菜を使用した野菜汁100%ジュースや果汁・野菜ミックスジュースは、その手軽さを理由に需要が伸びていますが、商品が多様化しており、実際どの程度の栄養が摂取できるのかは分かりにくいと思われます。
そこで、果汁・野菜100%ジュース12銘柄について表示を調べるともに栄養成分をテストしました。(平成14年度6月購入)
■栄養成分表示
栄養成分について表示をする場合、以下の5項目は必ず表示するように決められています。 1.熱量(カロリー)
2.タンパク質
3.脂質
4.糖質
5.ナトリウム
テストした12銘柄すべてに、栄養成分表示があり上記5項目以外にもビタミンAや食物繊維など様々な栄養成分が11銘柄に表示されていました。
栄養成分表示の他に、食塩を含まない旨の表示が8銘柄、砂糖や着色料、保存料を含まない旨の表示がそれぞれ5銘柄にありました。
■価格
内容量100g当たりの価格(税抜)で比較すると、41〜125円と最大で3倍の差がありました。
■栄養成分
・ショ糖(砂糖)
ショ糖の含有量は、100g当たり0.1〜3.9gと銘柄によって差がありました。最も多かったのはにんじんジュースの2銘柄であり、次に多かったのは果汁50%を含む3銘柄で0.8〜1.9g含まれていました。このショ糖は野菜や果汁に由来しています。
・食物繊維
最近、食物繊維は五大栄養素(糖質、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル)に続く「第六の栄養素」として重要視されています。1日当たりの目標摂取量は成人で20〜25gですが、日本人の平均摂取量は15gと言われています。
今回テストした12銘柄の中で食物繊維を多く含んでいたのは、トマトを主原料としたトマトミックスジュースで100g当たり0.4〜0.7gでした。しかし、1日の目標摂取量よりも非常に低く、にんじんジュース2銘柄では100g当たり0.1g以下とほとんど含まれていませんでした。
・βカロテン
緑黄色野菜に多く含まれているβカロテンは、にんじんジュース2銘柄に多く含まれていましたが(100g当たり3.6〜5.4mg)、トマトミックスジュースでは100g当たり0.4mg以下でした。
・ビタミンC
ビタミンCは銘柄によって差が見られました。最も多かった1銘柄には「ビタミンCを強調した」という表示があり、栄養強化されていました。
■栄養所要量と比較すると
1日にどれくらいのエネルギーや各栄養素を摂ったらよいかという基準を、栄養所要量といいます。各栄養素の栄養所要量を100%として、ジュース1本を摂取した場合の充足率を計算すると、食物繊維は0.2〜6.6%と低く、ビタミンCは0.2〜32.8%と銘柄によって差があり、3割を超えるものもありました。
☆銘柄によって使用している野菜や果実が異なり、栄養成分量にも違いがあります。栄養成分表示を見るなどして、各自の目的や好みにあった商品を選ぶとよいでしょう。
|
|